(原本は法政大学社会学部刊『卒業論文目録』。50音順配列。スペースの関係で副題を変えたものがある。丸括弧内は評者平野のコメント。アステリスク*を付したのは中でも特に上等なもの。)
(2001年度)
*大場千景「ジンメルにおける個人の非主観化の問題」(表題通りの論文。『貨幣哲学』『生の哲学』などの本格的研究)
*新村秀樹「小規模データへの決定木分析の適用」(これも表題通りの論文。一種のクラスター分析に関わるエチュード)
(この年度は、高幼児死亡率による少子化を生き抜いた結果か、どれも優秀であった)
(1999年度)
阿部 亮「日本の大学の現状と問題点について」(筆者は大学職員に就職するので、今後もっと深い知見を得るはず)
磯部厚兵「大衆レジャーとしての競馬」(在学中今ランボーとして鳴らしたが、やはりアフリカに消息を絶つは難し?)
*内山亮司「現代サッカーが抱える危機とこれから」(これをベストに押したい。金まみれ現代スポーツの核心を突く)
小栗加恵「アイルランド史」(前半のケルト史を深めればより上等になったはず)
小田部馨「ディープエコロジーを推し進めるための考察」(苦心している割にパンチに欠けるか?)
神谷有輝「人為的経済動物がもたらすもの」(人為的経済動物とは競争馬。他にも人為的経済動物はいるのだが...)
串野友和「さまよう思考たち」(上等な断想集の感あり、好感が持てる)
小松和彦「タテジマ至上主義」(威圧的。怖くてコメントは遠慮したい...)
*河野洋輝「花の浮島礼文島」(花の浮島の楽しい花の文章。これこそは写真が欲しかった)
水野修一「エレクトリック・ベースのすべて」(文字通り「すべて」。製本も凝っており美麗写真入り、参考になる)
*小森弘和「近世における城郭の研究」(日本城郭研究をよく踏まえている。戦国武将の目が加わればと惜しまれる)
佐々木良「青春のかけら」(学生生活グラフィティの感あり。文章力に優れたセンスがある)
島川裕介「中国人は何故日本が嫌いか」(読書に在中経験も交えた考察。若干決め手に欠ける恨みあり)
清水健一「文化・歴史・民族的要素の反映する世界のサッカースタイル」(主題に文章力が追いつかない恨みあり)
田中佑也「青少年非行の時代的変遷」(なぜこのような問題に関心を持つか、やや分かり難い。本人は非行でない)
牧野大志「ロンドンのミュージアム・ギャラリーについて」(滞英体験記。他人を面白がらせることの難しさ)
*松本剛典「電子出版の現状と今後の展開」(筆者の志望進路だけに、資料渉猟の行き届いた力作)