1.チンクは仕事中なのだ 2.この辺で音がするのだ 3.チンクはいま忙しいよ 4.わー、モグラさんなのだ 5.また遊ぼうねモグラさん
写生人口上
今回は、チンクの特技をぜひご覧いただこうと思います。
シベリアン・ハスキーの「穴掘り」は、この犬種の特技としてとても有名です。
ご家庭で庭園作りや花の栽培をなさっているお宅は、多分ハスキーをお飼いになるには向いていないかも知れません。チンクも、狭いながら庭の草取りなどをやっている時には熱心に参加し、そこら辺を掘りまくっています。
犬は、どの犬種もとても働き者です。シベリアン・ハスキーの場合には、人間がシベリアでこの犬種に期待した「犬ぞりの牽引」以外には、その労働が穴掘りに向けられる場合が多いようです。ハスキーに部屋の中を滅茶滅茶にされたという話題が日本でも外国でもよく報告されていますが、想像するにこれは穴掘りの変形なのではないでしょうか。
あるアメリカ東部のサイトには、ハスキーを飼う場所を囲うフェンスはすくなくとも2.5メートル地下まで埋めないと、脱走されるおそれがあると書いてありました。この方によれば、ハスキーは「エスケープの芸術家」だそうです。よほど広い土地の上で、相当おおくの数のハスキーを飼っている方の経験のようです。
残念なことに、チンクはれっきとした(?)日本の犬ですし、日本の首都圏に特有の場所に住んでいます。チンクが仮に3メートル穴を掘っても外はアスファルトなので、まあ大丈夫だろうとおそるおそる庭に放したのでした。
脱走はその気にならなかったらしく大丈夫でしたが、猫額大の庭は穴だらけです。その穴に身を横たえて涼んでいます。写生人の4WDでも、アクセルをちゃんと踏まなければ越えられないときがあります。
掘り出すと持ち前の熱意で、前脚とキバを使ってたちまちご覧のような深い穴を掘ります。
これだけで3分程度です。ここは、帰化植物「セイタカアワダチソウ」が生い茂っていた河岸の土手です。
このチンクの特技と熱意が向けられるのが、
「モグラ探し」です。
前脚を揃え「どんどん」と土の上を打ち、じっと耳をすませます。北極オオカミが氷の下のネズミを探す要領です。

物質により
ヒトの1000倍から1億倍とされる(猪熊 壽『イヌの動物学』)嗅覚も動員されます。
「チンクよ、息は止めてるのかい、吸ってるのかい?」と尋ねてみますが、忙しいのかまだ答えはもらえません。

ややあって、ご覧のような
モグラが行き場を失い、ぴょこんと飛び出します。
野生だとこの場で食べるのでしょうが、チンクは尾を振って歓迎する変な犬です。やはり飼い犬なのですね。

そして
周りをくるくる回りながら、モグラが素早く土の中に帰るのを名残惜しそうに見送ります。
昨年は4匹掘り当てました。今年は護岸工事で大型機械が走ったせいか、不作でした。また戻って来るのを待っています。
