1.ギョロ目(1) 2.ギョロ目(2) 3.電車なのだ 4.釣りは座るのだ 5.お弁当ちょうだい 6.ここは飽きたよ 7.この夏の変な遊び

写生人口上


 チンクが手許に来たときに、ぼくはチンクが吠えることを忘れた犬ではないかと誤解しました。

 ただその頃から、チンクが行動を通じる表現には長けており、また表情が豊富なことに気付いていました。白目がはっきりした青い瞳なので一層そう思ったのかも知れません。でもたとえば、ぼくが数日家を空けて帰ってくるとくるりと一度身を翻して喜びを表現した後に、特定のもの(空気の抜けたサッカーボールとか)を咥えて黙って持ってきます。「ヒッパリッコしよう」と言っているのです。数回これをやって遊べば、いつも通りに落ち着きます。あとは淡々としています。

 ハスキーが自分の意志や好奇心に特に忠実に行動する傾向を持つことについては、多くの方々の証言があります(もっとも自分の意志や好奇心を持たない犬種など存在しないように思われますが)。「その二」で紹介した「成犬譲渡の会」のサイトには、「ハスキーは飼い主の意思より、自分の意思に忠実です」という、米国の犬種紹介番組からの引用が掲載されています。
 この理由もあって、ぼくはチンクが「いま何を考えているか」について幼犬時代から大きな関心を払い、チンクの意志が危険や迷惑にならないかぎり、できるだけ自由にさせる方針を取ってきました。その結果、自己満足かも知れませんが、いまでは彼女の心理状態が一目でかなり読めるような気がします。


 
バーンと指で撃つとバタッと死んだ振り」だと話は面白いけど、そんな面倒なことではなく草の上で背中を擦っているだけ。
 チンクのギョロ目は快感の表現です。転がるときに必ず左半身から転がり右に起きます。犬も「利き身」があるかな? ギョロ目1


 
このギョロ目も同じ愉快・欣快の表情です。夜に下腹部を撫でると、四肢を上げて仰向けになることがあります。
 夜に寝苦しがっている時は、こうしながらでたらめな子守歌を静かに歌うと寝入ります。日本の夏の夜は寝苦しいようです。
ギョロ目2


 
JR東海道線の電車を下から観察しているところ。ここの地名はぼくとの言語協定で「テッキョウ」。
 こうした地名はテリトリ内に10以上あり、地名で場所を識別できる模様です。
 ここの土手を上がると線路内にもぐり込むことが可能です。入ると危ないので、1才の頃あえて踏切に連れて行きました。
 狭い歩行者専用踏切でリードをしっかり固定し身体を抱えてしゃがみ、轟音をあげて上下線の電車2両がすれ違う現場を経験させました。
 好奇心8割恐怖心2割のような表情で、でも大人しくしていました。「あれは電車。危ない」と言って聞かせました。
 どう理解したか不明ですが、「危ない」は自動車にも転用できています。
鉄橋


 
釣り人を観察するチンク。放っておくと呼ばれるまでこうやって観察するのは、チンクの妙な好奇心です。
 それとも、自分も座って釣りに参加しているつもりなのかしら。この写真のチンクの心は、ぼくはにあまりよく読めません。  釣り


 
一方これの意味はよく分かります。「お弁当頂戴」です。
 ゴールデンの方などの話を聞くと、チンクの食事量はかなり少ない方です。そこで念のため間食を少し持参します。
 それを食べたくなると、こんな顔と声で訴えます。量はビスケット2枚とササミ1本程度。
お弁当


 
つぎの顔(と声)も分かりやすい場合です。「どこかに移動しようよ」と言っています。この場所に飽きてきたのです。
 顔は「お弁当頂戴」に似ていますが、この場合は間食を出しても無視します。チンクは全く「餌で釣れない」犬です。 移動


 
最後に、2005年夏にチンクが覚えた変な遊びをお目にかけます。井戸から2メートルほど噴出する水柱に飛びかかる遊び!
 偶然始まりましたが、アニーちゃんやソラちゃんも加わり3頭でやっています。「遊びをせむとや生まれけむ」ですね。 遊びをせむとや

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